2009年6月30日火曜日

ゴールはいつも始まり

うちのメンバが今年の春に行われた応用情報技術者試験に合格しました。

おめでとう!

これは本当に喜ばしいことです。この道を進む者としてなにより誇りになると自信を持って断言できます。

これは誰のおかげでもなくあなた自身が勝ち取った未来です。



こんな話があります。空手だか柔道だかで師匠に認められて黒帯を手にするときに、師匠が弟子に黒帯の意味を問いました。


師匠は言いました。「この黒帯を受け取る前にそなたの心境を聞かせてほしい」

弟子「いま最高の気持ちです。黒帯は言わば大いなる山を登りつめた証です」

すると師匠は「まだ黒帯を渡すわけにはいかない」と言い、弟子はさらに一年修行を積んだそうです。

翌年、さらに力を付けた弟子を前にして師匠が「今年こそ黒帯を渡そう。今の心境を聞かせてほしい」

すると、弟子は「黒帯は達成の象徴です。いま充実感でいっぱいです」と答えました。

師匠は再び「まだ黒帯を渡すわけにはいかない」と言い、弟子はまたさらに一年修行を積んだそうです。

翌年、さらに大きな力を付けた弟子を前にして師匠が「黒帯を渡そう。今の心境を聞かせてほしい」

すると、弟子は「まだこの道を究めてはおりません。まだまだやることがあります」と言いました。

師匠は「よくぞ悟った。ここから始まるのじゃ」と言って黒帯を渡したそうです。


ポイントは過去より現在、現在より未来を、ということです。

ゴールはいつも始まりなのです。




2009年6月27日土曜日

1Q84

実は僕は、世界中で村上春樹の書く小説がもっとも好きです。20年前に「風の歌を聴け」を読んで以来、彼のすべての作品(エッセイも含めて)は読み倒しています。
なにが嬉しいって、彼と同じ時代を生きている喜びです。生きている限り彼の新作が読めるのです。

5年ぐらいの周期で繰り返し繰り返し「世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド」「ダンス・ダンス・ダンス」「羊をめぐる冒険」「ねじまき鳥クロニクル」を読んでいます。思い立つと読み返したくなるのです。不思議に。

当然、先月出版された「1Q84」もAmazonで予約購入し読みました。


今日、読み終えて率直な感想を言わせてもらえればこうです。

娘を持つ父として、なぜこの本が100万部も売れるのか理解に苦しみます。

が、メッセージは受け取りました。(これがファンのなせる業です)



人の価値観は人の数だけ存在します。それは善悪ではないということは周知の事実です。もし法がある人の価値観で成り立っていたとしたら世の中の根底が揺らぎ崩れます。それほど、人の価値観は危ういものなのです。心の闇、感情の起伏、本当の自分は自分にしか分からないと思っている自我、弱く、欲深く、やっかいなものです。

もし、そんな、あやふやな判断基準の上に生活があり、経済があり、人生があるとしたら。。  いえ、 あるのです。

やっかいな人間が作り出した家庭があり、組織があり、集団があり、社会があるのです。


ですが、村上春樹の言わんとしていることは、僕なりにこう解釈しました。

当事者の心のフィルターを通さない事実は、真実ではない、ということです。

仮に一般論としての悪を内在する人間が現実に一般論としての悪に走ったとしても、当本人の価値観にその悪を認めるところがなければ、どんなに裁いてもそこに意味はありません。

そして、ひょっとしたら、悪を決めるのは多数決なのかもしれません。


そんな、現代社会の危うさを感じました。



2009年6月24日水曜日

役割と責任と富の分配

「高みを望む高潔な組織を作り上げる」という大いなる目標の具体的な形を見つけました!
その会社の名は「株式会社21(トゥーワン)」。 

テレビ東京毎週月曜日22時「カンブリア宮殿」で紹介され、長い間うやむやにされてきた真実を初めて知ったときの少年のようにテレビに釘付けでした。

私の夢がすでにこういう形で実現されていることに驚いたと同時に、疑いの余地のない確かな目標としてロックオンされました。


株式会社21(トゥーワン)とは広島に本社を置くメガネ屋さんです。掲げるミッションステートメントは「社員の幸せ」。難しいことはああだこうだと考えない、ということです。

驚いたことに会社の利益はすべて社員の給与と価格値下げに注がれ、年商80億あまりあるにも関わらず経常利益が数万円というのです。
怪しい経営でマルサがはいったほど。社員のボーナスは500万円を超えることも。なぜこれほどまでに社員に還元しているのか、その経営哲学が面白い。

社長さん曰く「内部留保ほど馬鹿らしく会社を消沈させるものはない。利益は余すことなくお客さんと社員に還元すべし」(個人的解釈済み)

内部留保とは簡単に言えば、決算で生じた利益を蓄えることで、会社経営上現金が必要なときに充当する資金になります。

経営では、決算で利益が上がっても現金がなければ会社を維持することはできません。支払いに対して入金は遅れるものだからです。

この資金のやりくりを資金繰りと言います。

株式会社21(トゥーワン)のすごいところは、会社に資金を残すことなく全額を社員に還元し、現金が必要なときには社員から借りる仕組みができているところです。

会社は社員の力によって、維持、発展され、資金繰りさえも社員によって支えられているというのです。

銀行からも借りず、社長の年収も社員と同等にして、役割と責任と富の分配が完全な民主主義の形態で構築されているのです。
ただ、不況時は社員に耐えてもらうこともあります。無給で働くこともあるでしょう。ですがこれは、いいときも悪いときも、言わばリスクもリターンも平等ということです。

感動を覚えました。

社員は会社を本当の意味での人生の一部にしているということを実感したのです。社員という個人が頑張らないで誰が会社を成り立たせるというのでしょうか。お金という現代社会の価値の交換の意味を本当の意味で理解できました。


私はこのような「会社」と「個人」が現実の生活として一体となるような組織を作り上げたい。



2009年6月16日火曜日

偉大なるGmail

僕も含めてうちのメンバは全員Gmailのヘビーユーザです。

使っているというか、もうこれがないとメールが整理できないほど依存しています。ひとたびGmailがトラブルに見舞われると精神的に大きなダメージをこうむります。。

幸か不幸か、そんなGmailの受信トレイはキューイングされたTODOリストにしか見えません。

この受信トレイをすっきりさせることが=(イコール)仕事の進捗です。「アーカイブ」ボタンを押すときが至福の幸せ。

帰宅した深夜も通勤時間も休日も、PCでも携帯でも、いつもGmailです。ポイントはいかに受信トレイに溜めないかです。

夢は受信トレイにメールが1件もないこと。




2009年6月15日月曜日

鍵は「仲間」

さまざまなTODOがひっきりなしに持ち上がります。楽しむゆとりなどありません。追われるままに対処しても、やり過ごしても、一向に減っていきません。
自分の管理能力と処理能力を疑います。

しかしです。はたと気が付きました。

一般的に出来るSEとは、同時並行的に複数の案件をひとりでこなしていけるだけの能力を身に着けているはずだ、という固定観念があります。

スーパーSEという呼称があるのかどうか、複数の仕事を掛け持つことがある種の一流の条件であり、同時並行的にさばけない人はダメなSEという烙印がおされる怖さがあります。そこには的確な優先順位と時間配分と人への振り方、そんなマネジメントの能力が問われているからです。

しかしこれはボトルネックを誘発する前兆だと思うのです。作業を掛け持ちした人は、その人がどんなに優秀でもどんなに責任感が強くても、掛け持ちの量が多ければ多いほど優先順位に関係なく各々の作業は遅れていきます。

マルチタスクのタイムシェアリングと同じです。時間分割されても作業が多ければその完了は遅くなります。人へ振るにしても、前もって教育やドキュメントに時間をかけなければ、効果的に引き継がれるわけはありません。

こんなことを考えてそれでも頑張らねばと思った矢先、気が付いた最大のショックは「このボトルネックの症状が自分にある!」ということです。仕事が自分に集中し、あれもやらなきゃ、これもやらなきゃで全体が滞っているのです。悲しいことに。。

これはいけません。「貧乏暇なし」状態は成長の限界です。



改善の鍵は「仲間」です。助けてくれ!




2009年6月14日日曜日

落ちてます。

人生は思ったようには進めない、とは当たり前のことです。壁にぶつかったり、限界を感じたり、いやになったりすることは日常茶飯事です。「有意義な人生」を送ろうとするためには、相応の努力が必要です。

努力ってなんだろう?

自信喪失と自己嫌悪、自分の進むべき道を見失い、もがき苦しんでもなかなか霧が晴れて来ない。そんなときはどうしたらよいのか?

ときどき自分の理想が高すぎるのか、あるいは持っていき方が下手なのか、考えることを放棄したくもなります。

こんな言葉を耳にします。

「富與貴、是人之所欲也、不以其道得之、不處也」(論語)

”富と貴(たっと)きとは、是(こ)れ人の欲する所なり。其の道を以てこれを得ざれば、処(お)らざるなり”

富と貴い身分とはこれは誰もが欲しがるものです。しかし、それ相応の行い(正しい勤勉や高潔な人格)で得たのでなければそこには安住しない、という意味です。

人生の成功はそれ相応の行いによってのみ手にすることができるという教えです。

この言葉が頭をよぎります。




2009年6月8日月曜日

いい仕事をする/残す

今日は、『いい仕事をする/残す』に着目したツリーを作ってみました。最終目標へのひとつのステップです。
この『いい仕事』を目標としたときに具体的にはどのようなことをしていけばよいのかを考えてみます。



基盤となるのは『やりがいがある、好き、楽しい』です。何はともあれこれがないといい仕事はできません。つまり出発点です。職業を選択するときにまず考えることだと思います。

ここから出発する具体的な行動とはなんだろう、と思案した結果、次の二つを挙げました。
  • 正義、真実を追究する : 大切なのは妥協しない心です。
  • 新しい自分の発見 : 飽くなきチャレンジです。能力を指します。

そして『新しい自分を発見』して、なおかつ『力強く、情熱』を持って仕事をし、『誠実』であることで、『影響範囲が広がる』と考えます。影響範囲とは、人に対すること、仕事に対すること様々なものごとの「自分自身の判断でコントロールが可能な対象の範囲」を意味します。影響範囲が広がれば広がるほど責任が伴います。

最終的に『いい仕事をする/残す』という目標は、具体的には『正義、真実を追究する』かつ『影響範囲を広げる』ことで達成することができると考えます。