2009年9月23日水曜日

ゆるやかな人間関係

ウィークタイズ(weak ties)という言葉がある。社会学者マーク・グラノヴェッター氏による1973年の「弱い紐帯の強み」"The strength of weak ties"という仮説から来ている。

簡単に言えば、たまにしか会わない知り合いだ。例えば同郷の旧友、同じ大学の友人、前職の先輩や同期、子供の友達のお父さん、などなど。
頻繁に交流していた時期もあったが、今は何かの機会に会う程度、しかし再会すると非常に刺激を受ける。

こういう人たちとは日常の依存度が低い割に、すでに信頼関係ができており、たまに会って話すと、思いもよらず情報交換ができる。若いときにはなかなか受け入れられなかった関係も、歳と共にかけがえのないものだと思うようになった。

人的ネットワークでこうした「ゆるやかな人間関係」から得たものは、より密な人間関係よりも有益である。

それはいつも会っている人間関係からは得られない意外性、異質性、見解の相違、新鮮味、思いもよらない観点、などの「ズレ」がいい意味で重要な視点に気づかせてくれるのだろう。自分自身をいつもよりずっと客観的に見せてくれるのだ。

つまり、人間はひとりでいると、あるいは閉塞的な関係に陥っていると、いいアイデアも出ないということである。これは僕の好きなパラダイム・シフトへの入り口のひとつだ。


パラダイム・シフト : 発想の転換。固定観念の破棄。今までの古い見方から新しい見方に変わること。



2009年9月16日水曜日

ビジョンの意味が分った

今というこの瞬間の行動がもたらす結果はすべて自分にめぐってくることを書いた3年後の世界

これは日々のすべての振る舞いが未来を作っているという意味である。

例えば、人とぶつかったときに感情に任せて反応するのではなく、ぐっとこらえて、その人との将来の関係を想像して、どうなりたいか、どうあるべきかに焦点を当てて今の行動を選ぶということである。

それはメールを書くとき、提案を持ちかけられたとき、大切なことを教えるとき、言動、姿勢、表情、態度、物腰、歩き方までも、今日着る服を選ぶのと同じように、ひとつひとつの行動や反応を選択するのである。
それはすべて3年後につながっている。

逆の言い方をすれば、成るようにしか成らないという刹那的な発想は捨てる。

3年後に照準を合わせて今を生きるのである。

そしてこの3年という月日はいつまでも縮まることはない。時間の経過と共に照準も移り変わるのである。


この考え方の利点は、成果はすぐに出さなければならないとか、問題は瞬時の判断で回避しなければならないとか、すぐに答えを出し、すぐに対処する、などなど、判断の早さが重視されがちな視点から逃れることができる。
すべては将来の姿を想像するという視点が重要なのである。これがビジョンである。

こう考えると心にゆとりが出てくる。日々急いだり焦ったりする必要はどこにもない。物事の真意をゆっくり考えればいいのだ。そして時間をかけて対処すればよい。ときには待ってもいい。時間はゆっくり流れているのだから。




2009年9月8日火曜日

3年後の世界

現実は厳しい。
思うように進まない仕事。容赦のない要求。責任という名の圧力。あっという間に過ぎ去る時間。期待を裏切る人間関係。
これだけ頑張っているんだから、分って欲しい、得るものがほしい、と無意識に見返りを求めている。
いっそのこと全てに背を向けたほうがどれだけ楽なことか。

と、最近、特に心で嘆いていた。。

しかし!ついに発見した。自分の原則を。
物事は見方ひとつでいかようにも変わる。

『3年後の世界を想像しながら、今この瞬間に課せられたあらゆる物事を判断し思考し行動する』ということである。

つまり、今起きている日常の選択のひとつひとつ、喜怒哀楽、仕事上の問題や、友人、家族との関係、感情のゆらぎ、これらすべてに対する自分の認識の行き着く結果は、3年後の自分に降り注ぐことになるということだ。それを想像し、どうなりたいか、どうあるべきかを基準に今の行動を選んでいく。

3年後の世界は今作られている。3年後に成果に結びつくのか、失うことになるのか、それは今の判断と思考と行動のひとつひとつにかかっている。未来はコントロールできるのだ。
少なくとも後悔や不本意な失敗はなくなるだろう。未来に対しても責任を自覚するのだから。人の言葉に踊らされたり、物やお金に依存したり、自己嫌悪に陥る確率も減る。そして逆に本当の意味での心の自由と人生の有意義さを獲得できるだろう。

これに気が付いた。