2009年6月24日水曜日

役割と責任と富の分配

「高みを望む高潔な組織を作り上げる」という大いなる目標の具体的な形を見つけました!
その会社の名は「株式会社21(トゥーワン)」。 

テレビ東京毎週月曜日22時「カンブリア宮殿」で紹介され、長い間うやむやにされてきた真実を初めて知ったときの少年のようにテレビに釘付けでした。

私の夢がすでにこういう形で実現されていることに驚いたと同時に、疑いの余地のない確かな目標としてロックオンされました。


株式会社21(トゥーワン)とは広島に本社を置くメガネ屋さんです。掲げるミッションステートメントは「社員の幸せ」。難しいことはああだこうだと考えない、ということです。

驚いたことに会社の利益はすべて社員の給与と価格値下げに注がれ、年商80億あまりあるにも関わらず経常利益が数万円というのです。
怪しい経営でマルサがはいったほど。社員のボーナスは500万円を超えることも。なぜこれほどまでに社員に還元しているのか、その経営哲学が面白い。

社長さん曰く「内部留保ほど馬鹿らしく会社を消沈させるものはない。利益は余すことなくお客さんと社員に還元すべし」(個人的解釈済み)

内部留保とは簡単に言えば、決算で生じた利益を蓄えることで、会社経営上現金が必要なときに充当する資金になります。

経営では、決算で利益が上がっても現金がなければ会社を維持することはできません。支払いに対して入金は遅れるものだからです。

この資金のやりくりを資金繰りと言います。

株式会社21(トゥーワン)のすごいところは、会社に資金を残すことなく全額を社員に還元し、現金が必要なときには社員から借りる仕組みができているところです。

会社は社員の力によって、維持、発展され、資金繰りさえも社員によって支えられているというのです。

銀行からも借りず、社長の年収も社員と同等にして、役割と責任と富の分配が完全な民主主義の形態で構築されているのです。
ただ、不況時は社員に耐えてもらうこともあります。無給で働くこともあるでしょう。ですがこれは、いいときも悪いときも、言わばリスクもリターンも平等ということです。

感動を覚えました。

社員は会社を本当の意味での人生の一部にしているということを実感したのです。社員という個人が頑張らないで誰が会社を成り立たせるというのでしょうか。お金という現代社会の価値の交換の意味を本当の意味で理解できました。


私はこのような「会社」と「個人」が現実の生活として一体となるような組織を作り上げたい。