2009年1月28日水曜日

思いやりが生産性を高める

いままで生産性向上とは、モノを作り出す能力を引き出していくこと、と思っていました。

まあ、それはそうなんですが、ソフトウェアの開発にあたり生産性を高めるためには、作業効率を上げ、スケジュールを管理し、問題管理を怠ることなく進捗を管理する。経験を積み、スキルを上げ、情報を共有する、などなど。どうもテクニカルな部分にとらわれがちです。

根本的な生産性向上とはなんなのか。

考えてみるとそれは、当たり前の、誰でも知っている「思いやり」が生産性を高めていくことにつながるのではないでしょうか。

つまり、誤解のない分かりやすい言葉、美しく流れるような表現、身振り手振り、図が入っていてイメージしやすい資料、誤字脱字がなく読んでいて気持ちのいい文章、そういったものを心がけているか、いないかが重要だと思うのです。

仕事は人と人との連帯です。人から人へ伝わるコミュニケーションが仕事の効率を左右します。

人に対して生産性の高いアウトプットを望むならば、そのインプットは、キャッチボールで言えば、相手の取りやすいボールを投げてあげることです。もし、ジャンプしなければ取れないようなボールを投げていれば、相手は取り損ねるか必要以上の労力を使って取ることになります。それは非生産的です。

特に、ソフトウェアの開発現場では、未知の技術要素を問われたり、論理的思考力を求められたり、一筋縄ではいかない難解なボールがいっぱい飛んできます。(あるいは投げます。)
それらの理解は受ける側のレベルこそあれ、「思いやり」を持ったコミュニケーションがある程度の生産性を高めることにつながります。

こうしてほしい、ああしてほしいという相手に対するインプットは、分かりやすいものであれば、それだけ理解が早まり処理する時間も短縮されるというものです。