2009年11月11日水曜日

イメージ・ストリーミング

左脳は冷静、分析、論理、言語、理性、理屈、抑止、検査など客観性を重んじる働きがある。一度に限られた範囲しか認識できない。文章を読むときは文字を言葉にして一字一句読んで理解することを思い出せば左脳の働きは想像がつく。
一方、右脳は感情、直感、音楽、映像、創造、空想などのイメージを司り、独創的な洞察力を持ち、潜在意識や無意識の世界が広がっている。そして右脳は膨大な量の情報を一瞬にして処理する。

以上のような脳の基本的な働きを前提にイメージ・ストリーミングを考えてみる。

情報は多くの場合、関所である左脳によりまず処理される。そこでは左脳は言わば「判断のフィルター」になっている。「これはおかしい」や「こうあるべき」というジャッジにもとづいて情報はフィルタリングされる。多くの場合、このフィルタリングによって次の行動がパターン化されていく。取り込まれた情報は右脳に届き、無意識のなかで過去の記憶と混ざり合い、イメージがわき上がる。このイメージが流れることをストリーミングと言い、実は右脳の中では常にイメージが渦巻いている。それは寝ているときに夢という形で現れることもあるし、覚醒しているときにふっと白昼夢のような形で現れることもある。

この右脳の中のイメージの流れが、驚きを伴って識別できれば、今までにないアイデア、問題の斬新な解決方法などをひらめくことにつながる。

誰でも一度は寝ている夢のなかですばらしいアイデアを思いついた経験があるだろう。そんなときのイメージをそのままの状態で意識的にキャッチできれば大きな「気づき」につながるということだ。
ただ、多くの場合こうした「気づき」は左脳によるジャッジが厳しいため、そのサインに対する驚きは冷静さと共に半減し薄れる。「ああ、それはこういう理屈でおかしいんだよね」「現実には無理だよ」と思ってしまえば、「気づき」のサインは萎縮してしまう。イメージは否定や拒絶に弱いのである。

こういったことを前提に、もし左脳を介すことなく右脳に直接働きかけることで驚きを持った新鮮なイメージがそのままの姿でキャッチできれば。。これが「イメージ・ストリーミング」である。